ゲーセンの射的ゲーム『ねらっちゃおう』は違法ではないのか?について考察

ゲーセンのプライズゲームコーナーにある、射的ゲームをご存知でしょうか。

数年前はそのまま射的の銃が付いて狙うタイプの『ファンタジーバンバン』がありました。

ファンタジーバンバンの筐体画像

 

最近ではシュータータイプになった『ねらっちゃおう』が登場しています。

ねらっちゃおうの筐体画像

 

射的ゲームって縁日などでしか見かけないので、ゲーセンにあったらやってみたくなりますよね。

しかしこの射的タイプのプライズゲーム機は違法である可能性があります

その理由について元ゲーセン店員の私が考察していきます。

 

ゲーセンで射的のプライズゲームは違法?

射的のゲームの画像

ゲームセンターは風適法と呼ばれる法律を守る事で営業を許可されています。

風適法の中でもゲーセンは5号営業に該当します。

風俗第五号営業では、スロットマシンテレビゲームなど、国家公安委員会が、射幸心をそそるおそれのある遊技に用いることができると判断した遊技設備を用いた営業が行われる[1]。どのような遊技設備がこれに該当するかは、風俗営業適正化法の下位法令である風俗営業適正化等に関する法律施行規則の第五条にて定められている。

引用:wikipedia風俗第5号営業のページ

 

一方で射的は風適法の4号営業に該当します。

第四号営業では、麻雀パチンコなど、客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる。それらのうち、ぱちんこ、回胴式遊技機(パチスロ)、アレンジボール遊技機、じゃん球遊技機ほかいくつかの遊技機による営業については、一定の条件のもとに、遊技の結果により賞品を提供することが許容されている。その条件は、法第十九条に基づいて、風俗営業適正化法の下位法令である風俗営業適正化法施行規則で定められる。

引用:wikipedia風俗営業第4号営業のページ

「客に射幸心をそそるおそれのある遊戯に射的」が含まれるのです。

 

つまり、射的を営業するには4号営業の許可が必要。

ゲーセンを運営するなら5号営業の許可が必要というわけです。

 

しかしこの2つは同一店舗で同時に許可を得ることはできません。

この理由により、ゲーセンには射的を設置する事はできないのです。

(景品が獲得できない射撃ゲームは除きます)

 

2017年に「ファンタジーバンバン」という射的ゲームがゲーセンに登場しました。

ショッピングモールなどでも結構設置されていたので、見た事がある方やプレイされた事がある方は多いのではないでしょうか。

 

しかしこのファンタジーバンバンは、風適法4号営業の射的に該当するとして、警察から指導を受け、全国のゲーセンから一斉撤去されました。

(まだ設置してある店舗もあるようですが、OKなのでしょうか・・・)

 

違法営業で摘発された店舗は無いようですが、設置を続けていると違法扱いになるおそれがあるのでほとんどの店舗は撤去しました。

 

『ねらっちゃおう』は射的になる?

射的をしている人の画像

射的がゲーセンでは違法扱いという事が分かりましたが、現在ゲームセンターで見かける『ねらっちゃおう』はどうなるのでしょうか?

開発元の「加賀アミューズメント株式会社」の製品情報をチェックしてみました。

製品情報一覧には「ねらっちゃおう」の製品情報がありませんでした。

「ファンタジーバンバン」も同社の製品でしたが、製品ページは削除されており見れません。

 

同社のアミューズメントエキスポ2018年の出展記事にて気になる表記を見つけました。

今回アミューズメントエキスポ2018のスローガンは"みんなでゲーセン!"ですが、加賀アミューズメントでもゲームセンターをはじめとするアミューズメント施設でも人気の機種を展示しました。展示した機種の一部をご紹介いたします。

まずは海外展開向け製品の2人用新感覚プライズ機「ねらっちゃおう」は、昔なつかしいレトロ感がある射的型プライズゲーム機です。
自動点滅システムに看板やコンパネ周り等あらゆる箇所のLEDの色が変化し、遠目からでもお客様の目を引きます。

引用:加賀アミューズメントジャパンアミューズメントエキスポ2018レポート

海外展開向け製品の2人用新感覚プライズ機「ねらっちゃおう」は、昔なつかしいレトロ感がある射的型プライズゲーム機です」

製品紹介に、海外向け・射的型プライズゲーム機との記載がありました。

 

つまり国内でのゲーセンでの設置向けに作られたものでは無い=違法扱いになるという認識なのではないでしょうか。

ですので製品情報一覧にもページが存在しないのです。

 

しかしファンタジーバンバンで設置→即撤去というコンボで痛い目を見たゲーセンが再び同じことをするのかというと疑問なので、何か法律的にクリアしているので設置している可能性もあります。

ファンタジーバンバンの時は返金対応してくれたのか分からないのですが、本体価格は150万近くするはずなので、丸っと負担になるとダメージは大きかったはずです。

 

こういったゲーム機は警察がOKといったらOKで、NGといったらNGという凄くあやふやなルールの上で運営されています。

クレーンゲームのたこ焼きキャッチャーも違法扱いみたいですしね。

たこ焼きキャッチャーは違法だが、これまで設置していた分に関してはOK、これから先追加設置するのはNGとかいう謎ルールがあったりします。

 



射的ゲームのプレイ動画

紹介のイメージ画像

 

『ファンタジーバンバン』のプレイ動画

 

『ねらっちゃおう』のプレイ動画

 



まとめ

以上、ゲーセンの射的ゲーム『ねらっちゃおう』は違法になるのかについての考察でした。

 

・射的を営業するには4号営業の許可が必要。

・ゲーセンを運営するなら5号営業の許可が必要。

 

『ファンタジーバンバン』と同じく『ねらっちゃおう』も4号営業の射的扱いになるなら違法。

何かしらの条件をクリアして5号営業扱いになっているなら適法といった所です。

 

開発企業が製品情報ページを出していない所を見ると、違法扱いになる可能性が高いかなと思われます。

しかしすでに設置しているゲーセンは、警察からの指導が入るまではグレーゾーンで営業されるのではないでしょうか。

 

今後どうなっていくか注目です。


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