eスポーツに音ゲー部門がない5つの理由とプロゲーマーの現状

eスポーツ(e-sports)』が今盛り上がっています!!

ゲーム対戦をスポーツ競技と捉え、世界中で様々な大会が開かれており、賞金規模が数千万〜数億円の大会も多数開催されています。

さらにオリンピックへの新種目として採用も検討されています。

 

世界的に盛り上がっているeスポーツの市場規模は1000億円を突破しているとの情報もあり、今後さらに伸びていく市場であると予測されています。

 

家庭用ゲーム・アーケードゲーム・アプリゲームから幅広いジャンル・タイトルがありますが、現状音ゲーは種目に入っていません

 

日本ではアーケードゲーム・アプリでも様々なゲームが存在している音ゲーが、なぜ種目に入っていないのでしょうか?

その理由について解説していきます。

 

また、eスポーツ競技には入っていないものの、プロの音ゲーマーは存在します。

そのプロゲーマーの現状についても解説していきます。

 

eスポーツに音ゲー部門がない5つの理由

解説のイメージ画像

それでは早速eスポーツに音ゲー部門がない5つの理由について解説します。

これらの原因が解消されない限りはeスポーツ化は難しいかもしれません・・・・

 

その一:対戦形式ではなくスコアアタック

音ゲーの画像

eスポーツは現在ある種目は全て対戦形式です。

FPS・格ゲー・カードゲーム・パズルゲームetc...

 

一方で音ゲーはいかにミスなく高スコアを出すかというスコアタック形式です。

相手と対戦して勝敗を決めるという分かりやすい結果ではなく、自分自身との戦いなのです。

 

もちろんオリンピックではアーチェリーやフィギュアスケート、体操などのスコアアタック形式の種目はたくさんあります。

しかしこれらとは違い、音ゲーは見た目の美しさや素晴らしさが伝わりにくいのです。

 

その二:プレイ人口が少ない

世界地図の画像

音ゲーはプレイ人口が圧倒的に少ないです。

ゲームセンターでは、格ゲーの方が稼働が低く見えますが、世界規模で見た場合、音ゲーの方が圧倒的に人口が少ないです。

なぜなら世界規模の音ゲーが存在しないからです。

 

また、ゲーセンでの音ゲー設置台数も徐々に減少しており、店舗に1台〜4台程度しかありません。

そしてこれを常連プレーヤーが占有するので初心者はプレイしにくい環境です。

 

『太鼓の達人』が良い例ですね。

土日のゲーセンは特にマイバチを持ったプレーヤーに占有され、後ろで子ども連れの方が黙って見ているだけという状態をよく見かけます。

マナーを守って交代する人もいるでしょうが、全くやった事のない初心者はどう待ったらいいかも声をかける勇気もなくてプレイを諦めてしまう人が多いです。

 

これらの要因で音ゲープレーヤーは減少傾向にあります。

 

また、アプリゲームで世界規模の音ゲーは存在しますが、アプリゲームでの音ゲーは、その操作性から難易度の限界があるので、フルスコアのランカーがゴロゴロいて競技にならないのです。

 

 

その三:ゲーム機のメンテナンス差が勝負を左右する

ゲームセンターの画像

音ゲーにも全国大会は存在します。

この全国大会で優勝するには、店舗大会、県大会、各地方大会、決勝大会と勝ち進んで行かなければなりません。

ここで問題となるのが、その大会が開催されるゲームセンターです。

 

ゲーム機は同じように見えて、各ゲームセンター毎に微妙に設定が違います。

例えば、『ボタンの硬さ』『タッチの感度』『ボリューム』などです。

ボタンの中に入っているバネ、スイッチにも様々な種類があり、それにより押した時に硬い、柔らかいなどが存在します。

タッチの感度も反応が良い悪いがあり、音量もゲームセンターによってまちまちです。

 

これらの違いにより、自分が練習していた所と違う設定では本来の力を発揮できないという事が多々起こりうるのです。

設定差によりスポーツとしてのフェアなプレイが難しいという事ですね。

 

格ゲーや他のゲームはコントローラーを持ち込む事で普段のスキルを発揮する事ができますが、音ゲーの場合はそうする事ができないのです。

 

その四:観客が盛り上がれない

観客の画像

競技を見る観客が盛り上がれないのも要因です。

格ゲーなどの対戦ゲームでは実況もあるのでよく知らない人でもその凄さやせめぎ合いを見て盛り上がる事ができます。

しかし音ゲーは根本デザインとして、曲を聴く必要があるのでワーキャー言ったり、実況で盛り上げる事が難しいです。

 

フィギュアスケートなどはその大きな動きや魅せ方で観客は盛り上がりますが、音ゲーは手先の動きだけになるので、観客はその凄さに魅せられる事が難しいのです。

なんか手がめっちゃ早く動いて凄いね、くらいの感想にしかならないのです。

 

その五:楽曲が邦楽ばかり

音楽のイメージ画像

プレイ人口が少ないにリンクするのですが、音ゲーは楽曲が邦楽ばかりです。

世界で聴かれているのは洋楽です。

全世界でプレイされるようになるには洋楽を取り入れなければなりません。

 

しかしそうすると日本のプレー人口は減少します。

日本人はあまり洋楽を聴かないので・・・

 

プロ音ゲープレーヤーの現状

プロゲーマーの画像

日本のプロ音ゲープレーヤーをご紹介します。

 

・DOLCEさん

コナミの音ゲーbeatmaniaIIDXで圧倒的な強さを誇り、大魔王とも呼ばれる。

2017年2月にコナミと契約し、史上初のプロゲーマー

ラウンドワン主催の『beatmaniaIIDX ROUND1 with DOLCE』という全国大会まで開催されるほどの知名度と実力の持ち主。

<Twitter>

https://twitter.com/dolce_iwate

<オフィシャルサイト>

DJ DOLCE Official Site

 

以下の方々は、株式会社いろはにぽぺとに所属している音ゲーマーです。

株式会社いろはにぽぺとは、2019年1月に、eスポーツ実業団『いろはにぽぺと「侍」ゲーミング』において、音ゲー部門を設立した会社です。

 

【太鼓の達人】
★はる~~ん
☆↓大会実績等
ドンだー!世界一決定戦2016 ファイナリスト
第三回天下一音ゲ祭 太鼓の達人部門 全国頂上決戦ベスト4
第四回天下一音ゲ祭 太鼓の達人部門 全国頂上決戦チャンピオン

【maimai】
★よしき*KG
☆↓大会実績等
第三回天下一音ゲ祭 maimai部門 全国頂上決戦チャンピオン
(第四回は全国決勝未開催のためエリア優勝)
第五回天下一音ゲ祭 maimai部門 全国頂上決戦チャンピオン
フジテレビONE 「いいすぽ!」 maimai大会チャンピオン

★Ruri*KG
☆↓大会実績等
第三回天下一音ゲ祭 maimai部門 全国頂上決戦ファイナリスト
第五回天下一音ゲ祭 maimai部門 全国頂上決戦第2位
フジテレビONE 「いいすぽ!」 maimai大会2位

★りんご
☆↓大会実績等
第二回天下一音ゲ祭 maimai部門 全国頂上決戦第2位
第三回天下一音ゲ祭 maimai部門 全国頂上決戦ファイナリスト
(第四回は全国決勝未開催のためエリア優勝)
第五回天下一音ゲ祭 maimai部門 全国頂上決戦ファイナリスト

【グルーヴコースター】
★ちるちる
☆↓大会実績等
第四回天下一音ゲ祭 GrooveCoaster部門 全国頂上決戦ベスト4
第五回天下一音ゲ祭 GrooveCoaster部門 ブロック決勝大会出場

【beatmania IIDX】
★にっすぃー
☆↓大会実績等
Mare Nectaris(A)フルコン等

引用:WANTEDLYいろはにぽぺと侍ゲーミングのページ

 

しかしこちらのいろはにぽぺと所属のプロゲーマーさんは先日、無賃乗車により2名契約が解除となっています。

詳しくはこちらの記事で解説してます。

>>maimaiプロゲーマーが無賃乗車で契約解除!?常習性とその手口とは?

 

DOLCEさんはコナミとの契約で、コナミの広報にも貢献していることから十分な契約料が払われていると思われます。

しかし他の方は音ゲー大会でまともに賞金が出る大会がない以上、このまま続けていくのは厳しいのが現状ではないでしょうか。

 



全国で開催されている音ゲー大会

大会の画像

ここからは全国で開催されている音ゲー大会を紹介します。

基本的に優勝賞金は出ていません・・・

 

KONAMI Arcade Championship

コナミが主催するアーケードゲームの全国大会、通称KAC

毎年11月〜1月前半がエントリー期間&オンライン予選大会で、1月後半に決勝大会が行われる。

2019年はコナミタイトル14機種で大会が実施された。

 

天下一音ゲ祭

日本アミューズメント協会(JAIA)が主催する音ゲー大会。

毎年ゲームの日付近の11月から店舗予選が開催され、決勝大会は1月開催。

開催機種は『サウンドボルテックス』『チュウニズム』『maimai』『グルーヴコースター』『太鼓の達人』

 



まとめ

以上、eスポーツに音ゲー部門がない5つの理由とプロゲーマーの現状でした。

 

ポイント

・対戦形式ではないスコアアタック

・プレイ人口が少ない

・ゲーム機の設定が勝負を左右する

・観客が盛り上がれない

・楽曲が邦楽ばかり

 

これらの要因を解決しない限りeスポーツ化は厳しいのではないでしょうか。

全国大会自体は開催されているので、これをeスポーツと呼ぶのならeスポーツではあるんですけどね。

 

ただ、まともに賞金も出ていないゲーム大会を競技と言っていいのかはわかりません。

 

その競技一本で食べていけるプレーヤーがたくさん出てこない限り、競技として認められるのは難しいでしょう。

 

しかし大手のスポンサーが付いて賞金が出るようになれば状況は一変する可能性はあります。

高額賞金が出ればプレイ人口も一気に増加するでしょうしね。

 

音ゲーは競技ではなく、ギャンブルへの方向に進んでいく可能性もあります。

ユビートに似たカジノゲームが開発されてるようです。

 

スポーツとカジノ両方を進めていくのか、またはそのどちらかか、音ゲーは今後どうなっていくのでしょうか。

-ゲーセン情報